合鴨農法

火曜日といえば、夜10時からのNHKのプロフェッショナルです。

本日は九州の農家の古野隆雄さんでした。(放送はコチラです。)

私は農家の方には非常に興味があります。

なぜなら、実は、私の実家は商売をやっていてましたが(今は商売をやめてしまいましたが・・・)、地元の宮城でお米の集荷業者(農協と同じようなイメージ)だったんです。
実家にはお米を貯蔵する大きな蔵が2つもありました。

また米の集荷業者はお米を扱うだけではなく、農薬や農機具を売ったり、また私の父はその当時、農家の方がより稲作がうまくできるように、農家の皆さんを集めて研修みたいなことをやったりと、幼い頃、私にとって農家の皆さんは非常に身近な存在でした。


そんな、今回の放送は、ここ10数年で非常に注目される稲作の無農薬農法「合鴨農法」でした。農業の中でも「稲作」は非常に難しく、さまざまな困難が待ち受けています。

それは、まず、、、

-自然が相手の仕事であること(自然の前では人間は無力です)

そして、

-1年サイクルの長いスパンの仕事であること


・・・だからです。

稲作は豊作の年もあれば不作の年もあります。


そしてここ数年は消費者がより美味しいお米を求めているため、さまざまな「無農薬農法」が非常に注目されているのですが、何より無農薬農法は本当に手間がかかるんです。しかも手間はかかるのに米価は年々下がっています。

そんな古野さんは、この「合鴨農法」を確立するために、10年の時間を費やしました。失敗した年は、1ヶ月家族5人で3万円の収入しかなかったこともあったそうです。そうしてようやくこの農法を確立しました。美味しいお米を作るための執念には頭が下がります。

テレビで見る以上に、この努力は本当に大変だったはずです。


そして、さらに今取り組んでいるのは、原始的な農法、「直播(じかまき)農法」を確立しようと今もさらに一層努力しているそうです。課題は多いものの、この農法の確立によって、実はさらに効率的な農業ができることになります。農家が抱える最も大きな課題少子高齢化に対応できると睨んでいるようです。

世の中はどんどん機械化、システム化していくなかで、「農業」は実は昔の原始的なやり方が見直され、昔の農法に戻っていく、何とも不思議な感じがします。


本日の放送をみて、古野さんのたゆまぬ努力に、私は脱帽でした。

そして改めて実感したことは、
人間の食を支える「農業」は奥が深い・・・
ということでした。