円安が進んでいます!

実は職業柄、株式を購入することができないので、私は数年前から、会社の先輩に薦められて、FX取引を行っています。

主に金利の高い、豪ドルやNZドルを中心に、米ドルやユーロにも手を出していた感じでした。損をしない程度に利益を上げています。

皆さんもお気づきだと思いますが、今、かなり円安が進んでいます。
海外旅行に行くにはちょっと厳しい状況ではないかと思います。

ちなみに、、、

【7月17日現在】
米ドル:1ドル =122円30銭前後
ユーロ:1ユーロ=168円50〜60銭
となっています。

特にユーロは、過去最高値圏で推移しています。


なんでかな〜と疑問に思って、この連休中に何冊か本を読みましたが、そのなかでミスター円と言われた、榊原英資さんが書いた「経済の世界勢力図」という本が面白かったです。

  ↓↓↓

経済の世界勢力図 (文春文庫)

経済の世界勢力図 (文春文庫)


2005年5月に書かれた本が単行本化されたものです。何を今ごろと言われるかもしれませんが、いくつか興味深いことが書いてありました。

まず、日本ですが、、、

2020年までに社会保障と年金について、抜本的な制度改革されないと、日本の財政は破綻すると警告していました。今の年金問題はまさにその典型的な例ですね。また、日本のお金の投資先は海外は為替リスクが大きく、他に投資先がないため、日本国債のみを買っているんですね・・

もし今後数年で日本円の価値が下がると、大変なことになります。やばい・・・

中国とインドの特徴についても記載されていました。

まず中国ですが、、、

  • 中国は、日本人が考えている以上に、中国共産党の人間は反日の感情はなく、また中産階級の増加や人民元のゆるやかな変動相場へ移行など、急速な発展が進んでいて、バブル気味となっているものの、この流れが後退することないと・・・
  • ただし、欠点はやはり法治国家が整備されているというにはまだ遠く、中国共産党の人による支配が強いということがあげられていました。


また、インドですが、

  • 英語圏で、教育水準が高く、しかも法治国家がしっかりと確立されているため、実は海外の投資が増加しており、しかも資源が多く、今後の発展が見込まれる。
  • ただし欠点は、やはり貧困層が多いことと・・・


そして、最も大事なことは、実は榊原さんが大蔵省にいたときのことですが、、、

  • 日本がアジア通貨危機の反省から、アジア通貨の地位を確立するために、アジア通貨基金(AMF)を設立しようとしていたとありました。
  • もしこれが出来ていれば、アジア通貨が安定し、ここまでの円安は進んでいなかったと思いますが、ドルの価値が低下すること恐れたアメリカの強硬な反対と、中国を巻き込めなかった日本の調整ミスでこのAMFが実現しなかったとありました。


そして、ユーロですが、、、

  • ヨーロッパの通貨圏が確立されたことで、ユーロが安定し、その通貨量も増え、いまやドル以上の価値が上がっています。
  • 対ドルでもユーロ高となっているのは周知のとおりです。ココ最近は本当にスゴイです。


最後にいくつか榊原氏は面白い提言をしていました。
そのほんの少しを紹介します。

  • まず、アジアの統一通貨を確立すること(これは中国のゆるやかな変動相場制の移行など、その他諸条件が揃うと動きが出てきそうです。ただまだまだ先のようです。)


そして、日本人の教育にも触れていました。

  • ゆとり教育をやめて、諸外国のエリート教育に負けない教育を行うことだと・・
  • 海外留学のススメ(外の刺激がないことが、駄目だと)
  • そして、最も大事なことは、最近の日本は、「親の子離れ」「子の親離れ」ができていない

とのことでした。


なるほど・・・

最後が一番重要かもしれませんね。ダメな親が増えています。

日本の競争力は、こんなところから、だめになっているのかもしれないと思いました。。親が何でもしてくれるから、頭良くても人と接したり、一人でたくましく生きるとかできない。とのことでした。

やはり最後は、国力は「人」にっよるものなんだということを実感しました。


FXの話からだいぶ脱線しましたが、長い目でみると、為替相場は調整局面はあるものの、まだまだ円安は続きそうですね。やっぱり投資は難しいですね。