久しぶりに城山本

先週、ひさしぶり自宅の本棚を開けてみて、読んでなかった本を読もうと探していたところ、結婚前に買っていた本で何冊か読んでいない本があったので、そのうち気になった本を読むことにしました。

そして、久しぶりに城山三郎さんの本を読みました。
それがこちら「落日燃ゆ」
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落日燃ゆ (新潮文庫)

落日燃ゆ (新潮文庫)

城山さんの昭和の戦争文学の代表作のひとつです。
主人公は東京裁判で唯一、文官(軍人以外)で死刑となった元首相:広田弘毅の一生を描いた本です。
(※本の表紙は、まさに東京裁判の模様です)
かなり丹念な取材をもとに広田が描かれていました。この本は昭和49年に書かれた本ですが、今読んでもしびれます。

広田は福岡の石屋のせがれとして生まれ、その後、エリートコースを進み外務省に入るわけですが、出世欲があったわけでもなく、金銭欲があったわけでもなく、ただただ、日本のために力を注ぎまた。また広田は海外の時のの政治家には一目置かれた存在で、ある意味平和主義者だったわけですが、時代のいたずらか、東京裁判にかけられてしまい、何もいわず、死刑を受け入れた人物です。

城山さんが、彼を題材にした理由がわかるような気がします。

書評をするのは正直難しいですが、久しぶりに読んでいて身震いがするような本でした。朝行きの電車で毎日読んでいたのですが、前日、どんなに疲れていても、この本を読むと朝から目が冴えていました。

もしよろしければ、ご一読をオススメします。