星野リゾートの星野佳路さん!!!

今年1発目のS山先生の授業は、星野リゾートの星野佳路さんがゲストスピーカーでした。星野リゾートといえば、軽井沢でホテルや温泉など経営している会社で、皆さんよくご存じだと思います。(星野リゾートの宿泊施設はこちら)。最近では福島のアルツ磐梯などのスキー場の運営も手掛けています。


実は星野さんの授業は、ゲストスピーカーに来ると聞いてから非常に楽しみにしていました。

というのも、星野さんはNHKプロフェッショナルの第1回の放送で取り上げられていた方でとても印象に残っていました。(番組はこちら

いつも従業員にむけて

「どうしますか?」

というフレーズが印象に残っていますが、実は星野さん、軽井沢の自らの会社が経営するホテルでは従業員からそっぽをむかれたりして苦労をしていたり、とテレビが取り上げやすい「情」のイメージをもった人でした。そういった経験などを活かして今はホテルや旅館の再生にも取り組んでかなりの実績をあげている方です。


が、しかし。。。

授業を受けて180度印象が変わりました。
先入観を壊された感じです。

星野さんは非常にデータなどを駆使して、その歴史的な背景なども説明に入れて、世界と日本における観光業の分析と課題提起、それにホテル・旅館の再生現場での取組みなどなど、どれをとっても非常に印象深いものばかりでした。

特に印象に残っているのは、海外と日本を比較して日本の観光業が世界から取り残されている現状について説明してくださいました。

まず日本を見ると、日本から海外に旅行をする人は1,700万人ぐらいいるのですが、一方で海外から日本に観光に来る人は800万人程度しかいないため、その時点で(観光貿易)赤字です。つまり日本の観光業は世界と戦わなければ生き残れない状況になっています。


また世界の観光大国では、ホテルや旅館の運営形態をみると①所有する人、それに②運営資金などの投資する人、③そして運営する人と完全に分業制になっているそうです。

日本の場合がそれが、昔と変わらずすべて①〜③まで一体化しているため、小さくまとまってしまって抜本的な改革が進まず、観光業の発展が遅れているそうです。


ちなみに星野さんはこのことに20年以上も前から気がついていて、皆が一番かかわりにくい③の分野に特化して、その道のプロフェッショナルを目指していたようですが、その読みに日本の観光業が追い付いていなかったようです。ここにきてようやく少しずつ動き出してきたということを言っていました。


また、具体的な内容は書けませんが、日本の観光業の発展を妨げているのは某運輸関係の会社であることも言っていました。なるほどなあ〜と実感していました。


講義を受けてみて、これまでの経営者の方に共通するのは、自分の利益のためではなく、広い意味で社会的な利益の追求を行っていて、そしてそれが結果として自分の報酬につながっていることが理想であり、それを実践している星野さんに感銘を受けました。


皆さん、本当にすごいですね。。。


青臭いかもしれませんが、果たして自分はどれだけ社会貢献する仕事をしているか、もっと考えながら仕事に取り組んでいかなければならないと思いました。

プロフェッショナル 仕事の流儀 (1)

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